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海ノ民話の作品情報

| 話数 | 全117話(1話 約6分) |
|---|---|
| 総視聴時間 | 約11.5時間 |
| 公開年 | 2024年 |
| ジャンル | ことば・がくしゅう/幼児向けアニメ |
| 制作国 | 日本 |
海ノ民話の配信状況をサービス比較
| サービス | 公式 | 配信 | 月額(税込) | 無料期間 | 画質 | 同時視聴 | DL | 特典 | 評価 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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海ノ民話のあらすじ
「海ノ民話のまちプロジェクト」は、海と深く関わりを持つ日本の「海との関わり」と「地域の誇り」を、子供たちに伝え語り継ぐプロジェクトです。日本中に残された海にまつわる「民話」「伝承」を選定し、次の世代を担う子供たちから、さらに次の世代へと語り継ぐ機運醸成を図ります。語り継がれてきた物語に込められた「思い」「警鐘」「教訓」は、現代の私たちに多くのことを教えてくれます。この活動を多くの方に知っていただき、「海」との関わりを考える機会にしていただきたいと考えています。「海ノ民話のまちプロジェクト」は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として実施しています。
海ノ民話の各話あらすじ
海ノ民話2024年/全117話
- 第1話寿都の風泙さまむかし、ニシン漁でにぎわった寿都の町は、船をひっくり返すほどの強い風「出し風」で人々が困っていた。ある日、ニシンの大群がきたが「出し風」が吹き、漁夫たちが出漁するか悩んでいた。そこに不思議な少年があらわれ、少年が鎌をふるうと、風がおさまり大漁のニシンが獲れた。少年の正体は風の神様だったのだ。
- 第2話亀の松むかし、海亀が多く見られた浅羽の海辺に激しい嵐がきて高潮が襲った。多くの村人は高台に避難し無事だったが、佐吉は妻のお松と幼い息子を波にさらわれた。佐吉は二人を海辺で探すが見つからない。途方に暮れかけた時、神様に祈ると、息子の場所を教えてくれた。側には一匹の亀が横たわっていた。子供を助けたいという想いが母を亀に変えたという。佐吉は息子が持っていた松を植え、やがてその松は「亀の松」といわれるようになった。
- 第3話おなべ岩おなべというおばあさんとおじいさんが、海で岩に巻き付いている大きなタコを見つけた。ふたりはタコの足を家に持ち帰り、おいしく食べた。次の日も、そのまた次の日も同じ場所にタコの足があり、おなべばあさんはタコの足を毎日持ち帰り食べた。8日目、タコの足をとろうとしたとき、おなべばあさんは海に連れ去られてしまう。「欲を出したのが悪かった」と謝ると、タコは助けてくれた。それから浜の岩を「おなべ岩」と呼ぶようになった。
- 第4話高麗島の伝説高麗島という島の人々は信心深く、お地蔵さまを大切にしていた。ある日、正直者の敬太郎の夢にお地蔵さまが現れ「私の顔が赤くなるとき、島に大変なことが起こる」と告げた。敬太郎の話を聞いた人々はお告げを信じたが、敬太郎を妬む茂兵衛が地蔵の顔を赤く塗った。赤い地蔵の顔を見た島の人々は船に乗り沖へと逃げた。茂兵衛は「大変なことなんて起こるわけない」と笑っていたが、やがて島の火山が噴火し島は海に沈んだ。茂兵衛も助けられ、島の人々はお地蔵様のお陰で難を逃れた。
- 第5話海の神と陸の神美しい白浜に心をうばわれた陸の神。しかし白浜は海の神の治めるところ。ある夏の日、陸の神は昼顔のツルを浜辺に伸ばし白浜を自分のモノにしようとした。それを許さない海の神、美しい白浜をめぐり陸の神と海の神の戦いがはじまった。その戦いは『台風』。やがて激しい戦いは収まり陸も海も豊かにするのだった。
- 第6話大根明神のアワビ祭り花渕浜の沖合いに、海の底に沈んだ大根明神があった。ここに船が近づくと、逆波が起こり船が転覆しそうになるので、漁師たちは「大根様」と崇め、近づこうとしなかった。しかし、ある漁師が大根様の近くで漁を行った途端、船は沈みかける。漁師が改心し祈ると、巨大なあわびが船底の穴を塞ぎ難を逃れた。現在も大根様の近くで採れたアワビを供え、海の安全と大漁を祈る祭りが行われている。
- 第7話甚助さんの板子焼津港に甚助という若い船乗りがいた。ある日、不吉な朝焼けを見た甚助は今日の航海をやめるよう船長に頼んだが、船は讃岐を目指して出港した。ところが紀州の沖で台風に遭遇し船が転覆してしまう。海に投げ出された甚助は板にしがみつき、大波にのまれながらも必死に耐えていた。しばらくすると海は穏やかになり、航海術を知っていた甚助は、北極星を目指して泳ぎ続け、助かった。
- 第8話おたるがした愛媛県中島饒(にょう)地区にある島に大きな津波がきた。島の村人たちは山の上に逃げて助かったが、家はひとつ残らずこわれ、畑も流されてしまった。大人たちが途方にくれていると、突然、子どもたちが笑い出した。そこには、人が作れないような大きな「樽」が転がっていた。樽のように頑丈な村を作るという気持ちを強くし、村を立て直す力の源になった。今もその場所は「おたるがした」といわれている。
- 第9話一里島ある美しい月夜、佐世保沖の100の島たちが佐世保湾に集まった。島たちはお酒を飲んだり歌を歌い宴を楽しんだ。しかし島たちは夜が明ける前に元の場所に戻らなければ二度と戻れなくなってしまう。酔って寝てしまった弁天島は、元の場所に帰れなくなった。しかしここが気に入った弁天島。岸からちょうど一里の場所で一里島と呼ばれる様になった。一方、佐世保沖の島たちは1つ無くなったので「九十九島」と呼ばれる様になった。
- 第10話奥武観音堂由来琉球王国に唐の国からやってきた唐人が琉球の王様に金の仏像を届けた。それは唐の船乗りたちからの贈り物で「仏像を『奥武』に安置してほしい」とのこと。しかし「奥武」という場所は国中に沢山あり、事情もわからない王様は家来に調べるように命じた。やがて、遭難した唐人を助けたという奥武という島が見つかった。話によると奥武島の人々は、遭難した唐人を救出し手厚く介抱した。唐人は島の人々に感謝し仏様の絵を渡し「この様な仏像を送るのでお堂を建てて待っていて欲しい」と言い残し島を去ったという。その話を聞いた王様は大変喜んで「奥武島」にお堂を建て贈られた金の仏像を祀った。
- 第11話お夏と藤平藤平の乗る船が難破し、普代村に流れ着いた。怪我が回復するまで村長の家で過ごし、村長の娘、お夏の介抱で藤平は回復、江戸へ帰っていった。その後、藤平の乗る船が村の近くに着くと、必ずお夏に会いに行き、二人は将来を約束する仲となった。だが、藤平の乗る船が村の近くを航海しなくなり、お夏は別の男性のもとへ嫁入りしてしまった。
- 第12話サザエと弁天岩の女神様能生の村に平助どんという男がいた。漁で海へ出ようとしたとき、海岸の岩の間にサザエを見つけたが、まだ子どもだったので海へ返した。その後、平助どんが漁に出たとき、荒波で舟底が壊れ、平助どんは海に落ちそうになったが、目を開けてみると岩に座っていた。サザエが神様に頼んで助けてくれたのだった。その岩は「上がり岩」と呼ばれている。
- 第13話錨の溝かつて富山湾の海底には深い谷があり、主が棲んでいるといわれ、人々は「錨の溝」と呼んでいた。ある日、魚津の網元・彦左衛門のもとに侍が訪ねてきて「私は、錨の溝の主の皇子、結婚をするので婚礼に使う道具を借りたい」と願った。侍の正体は、以前漁師だった彦左衛門が助けた錨の溝の主の子ども。それが分かり、家宝でもあった婚礼の道具を貸すことにした。婚礼の後、有磯海が突然荒れることはなかったという。
- 第14話五頭龍と弁天様むかし、相模国鎌倉の深沢に広い湖があった。ここに五つの頭を持つ恐ろしい五頭龍が棲み人々を苦しめていた。ついに五頭龍が人を喰うようになった時、天女が姿を現した。その麗しさに五頭龍は天女を妻に迎えたいと申し出る。天女は悪い心を捨てれば契りをかわすといい、改心した五頭龍と夫婦となった。天女と五頭龍が結ばれた島は江の島と呼ばれるようになった。
- 第15話お屋敷になったクジラ江戸時代、串本ではクジラ漁が盛んにおこなわれていた。人々はクジラがもたらす恵みに感謝していたが、江戸時代末期、村は大飢饉に見舞われ、クジラも姿を見せなくなり苦しんでいた。そのとき串本の商人が、江戸に運ぶ米や味噌等を村人へ配り助けた。その数年後、クジラがあらわれ、漁をしているとクジラはいつの間にか大きな流木に変わっていた。村人は商人への恩返しとして、流木で『稲村亭』を建てた。
- 第16話えびすさまとにわとり美保関は魚がたくさん獲れ、漁師たちは「えびすさまのおかげ」と美保神社(えびすさま)へのお参りを欠かさなかった。そのえびすさまには秘密の楽しみがあった。毎晩、揖屋(いや)神社の美しい姫神さまに会いに行き、宴を楽しんでいた。朝には美保神社に戻るため、にわとりに「朝になったら鳴いて報せて」と頼んでいたが、ある日にわとりが告げる時刻を間違ったため、えびすさまが怪我をしてしまった。その後、美保関の人たちは鶏や卵を食べなくなったという。
- 第17話速吸瀬戸の守り神たくさんの魚が生息する速吸瀬戸は、潮の流れが速く漁をするには危険な海域、それは悪い神の仕業だった。それを知った海の神は悪い神を岩に封じ込めた。さらにその岩に船がぶつからないよう岩を金色に輝かせて目立つようにした。ところが海賊たちがこの金色の目印を奪い、金色の目印がなくなり多くの船がこの岩にぶつかり沈むようになったので、タコの夫婦にこの海峡を守らせることにした。海峡を守るため離れ離れになったタコの夫婦は悲しんでいたが、それを知った漁師が、海の神様にお願いし、岬の神社に玉を対岸の神社には剣を祭り、海峡の安全を人間たちに任せることになった。
- 第18話湯野浜の大亀浜辺で漁師の太助が岩に腰掛けると、それはケガをした大亀だった。大亀がいた場所には湯が湧き出しており、太助は湯に浸かりにきた大亀に、毎日食べ物を与えた。ケガが良くなった大亀が海へかえったその日の夜、太助は夢の中で大亀の仙人から「この浜に温泉をつくり、傷ついたものを癒しなさい」と告げられる。村人たちは湯野浜に湧いた温泉に神社を立て、これを湯蔵権現と名付けた。
- 第19話いわき鮫川のサメ伝説松川の海には、背中に磯のような藻が生えたサメが棲み、一部の漁師から 『松川様』 と敬われていた。ある日、殿様が松川を散策していると、松川様に遭遇した。人を襲う恐れのあるサメだと聞いた殿様は弓で松川様を射止めた。その後、殿様が荒れた川を渡ると、弓の刺さった松川様が襲いかかってきた。川を渡りきると愛馬は息絶えてしまい、殿様は愛馬の死を悲しみ、馬頭観世音を建て馬の霊を祀った。
- 第20話くじらの夫婦くじらの夫婦が、信州の小海が素晴らしいところだと聞き、海を出て移り住もうとした。小海を目指していると松の木の精が現れ、小海は山だと言う。くじらの夫婦はがっかりしたが、松の木の精は 「小海に海はないが、山は海に豊かな水を届け、海を支えている」 という。くじらの夫婦は山と海は繋がっていることを知り、海に帰っていった。
- 第21話河童の詫び証文海でおじいさんが牛を洗っていると、海中から河童が牛の尻子玉を抜こうとした。捕まった河童は命乞いをし、「二度と悪さをしない」という証文を書き、 毎朝、魚を届けることを条件に許してもらう。翌朝、 軒先に河童の詫び証文と魚が届いた。 欲が出たおじいさんは、魚がたくさんかけられるよう、鉄の鉤が幾つもついたものを軒先に置いた。しかし、河童は鉄が苦手だったため翌朝から魚は一つも届けられなくなった。
- 第22話堀止地蔵平清盛と重盛親子は、日本海と琵琶湖を結ぶ深坂峠に運河を作る工事を進める。しかし、峠にかかると、どうしても動かせない石が現れた。お坊さんがお経を上げると、石が光りお地蔵様が浮かび上がった。重盛は「御仏のお導きにちがいない」とこの計画を中止した。重盛が祀ったお地蔵様は『掘止地蔵』と呼ばれ、峠を行き交う人々を見守ったという。
- 第23話天のかけ橋と金樽いわし遠い昔、男女の神様がはしごで丹後の島に降り、仲睦まじく暮らしていた。ある日、はしごが倒れ二人の神様は天に戻れなくなる。その倒れたはしごが『天の橋立』といわれている。長い年月が経ち、丹後の国の殿様が阿蘇海に舟を浮かべ、お酒を飲んでいた。楽しくなって踊り出した殿様は、金の樽を海に落としてしまう。すると金色のいわしが大漁に穫れるようになり、『金樽いわし』と呼ばれるようになった。
- 第24話竜宮のはなたれ小僧さんむかし、花を売って暮らすおじいさんとおばあさんがいた。ある雪の日、おじいさんは、売れ残った花を乙姫様に差し上げようと、川へ投げこむ。すると、おじいさんは花のお礼に竜宮城に招待され、乙姫様から「はなたれ小僧」をもらう。はなたれ小僧は鼻水をすするたびに、欲しいものを何でも出してくれる。二人は裕福になると、はなたれ小僧を家から追い出した。すると、たちまち二人は貧しい暮らしに戻ってしまった。
- 第25話銀のつづらと金の浜藤十郎が漁をしていると、経櫃が網にかかった。お寺に持っていくと『大般若経』 という有り難いお経だとわかる。その後、お経を寺に届けたお礼だと稚児からつづらをもらう。「家に帰るまで開けてはならぬ」と言われたが、帰り道に開けてしまう。すると中には金や銀が入ってた。家に持ち帰り喜んで開けてみると、中から龍が飛び出し、藤十郎はつづらを浜に戻した。つづらを置いた浜は金色に輝き、『金浜』と呼ばれるようになった。
- 第26話ゼンパはん村人から「ゼンパはん」と呼ばれる、善八という若い漁師がいた。不漁続きのある年のこと、漁に出たゼンパはんは海坊主と遭遇。ゼンパはんが恐怖で目を覆うと、海坊主は「目を開けえ」と繰り返す。翌朝、舟の上で目を覚ますと、海坊主の代わりに大きな岩が立っていた。舟の中の魚を村人にわけると、取っても取ってもなくならない。ゼンパはんは海に手を合わせ、海坊主にお礼を伝えた。
- 第27話クジラのお礼まいり母クジラが海でうたたねをしていると、潮が引いて動けなくなってしまった。子クジラの泣き声を聞いたお地蔵様は、母クジラを助けるため海に向かって呼びかけ、集まった海の生き物たちが母クジラを救出し、無事に海の中に帰ることができた。それから春になると鯛崎島には30頭ものクジラがお礼まいりにくるようになった。
- 第28話折居婆さんと鰊江差(えさし)に「折居婆さん(おりいばあさん)」という知恵(ちえ)を持ったお年寄りが住んでいて、村人たちにたよりにされていた。ある時、ニシンの不漁について相談されて海辺に行ってみると、ふしぎな老人に白い水が入ったカメをわたされる。それを海にまくと、ものすごい数のニシンがやってきた。今度はあまりの重さにあみが破れてしまい、折居婆さんはまたふしぎな老人に相談し……
- 第29話鮫川のサメ伝説「化身した黄金の鮫」子どもにめぐまれなかった長者夫婦が、神様にいのった結果、とても美しい女の子をさずかった。しかし成長した娘(むすめ)はどんどん弱っていってしまう。そして「渡良瀬(わたらせ)の池が見たい」と言って、連れていかれると、池に飛びこんでサメの姿になった。娘は池の主の黄金のサメだったのだ。娘がねていたふとんには……
- 第30話竜王の子の約束南房総(みなみぼうそう)の富浦(とみうら)の海は、とても豊かでも波が高いことが多く、漁師たちはこまっていた。久々のなぎの日、見たことのない大きな魚がかかり、魚は竜王(りゅうおう)の子だと名乗った。「にがしてくれたらお礼をする」と言うので、漁師たちは魚をにがしてあげたら、それからというもの……
- 第31話虻が島の大蛇富山湾(とやまわん)にうかぶ「虻(あぶ)が島」は、昔は「蛇(へび)が島」と呼ばれ、島の中央のいずみに大蛇(だいじゃ)が遊びにくるので、人間は立ち入らない島だった。ある日漁師の若者が島の美しさにひかれ、おきてを破って上陸すると、雨雲が広がって大蛇が出てきたので、あわててにげ出した。若者が島をはなれると……
- 第32話娘に化けた大ウナギ駿河湾(するがわん)からウナギがのぼってくる「鰻沢(うなぎさわ)」で、漁師たちは弱い毒を川に流す「毒もみ」という方法でウナギをとっていた。漁師たちがごはんを食べていると娘(むすめ)がやってきて、「毒もみはやめてください」と言ったが、また同じように漁をはじめた。大きなウナギがとれたのでさばいてみると、おなかの中から娘に食べさせたあわ飯が出てきて、漁師たちは沢(さわ)の主が娘に化けていたのだと知る……
- 第33話泉小太郎伝説昔、長野県の北部には竜(りゅう)のすむ大きな湖があり、竜の子どもが人間の姿をして老夫婦にあずけられ、「泉小太郎(いずみこたろう)」と名づけられた。山あいの村はせまい畑をたがやすのもひと苦労で、広い湖を田んぼや畑としてたがやせたらと考えた小太郎は、母親の犀龍(さいりゅう)をたずねる。犀龍と小太郎は力を合わせて、山々をつき破って川をつくり、海につなげたため、湖のあとには豊かな大地が広がって……
- 第34話仏島三河(みかわ)大島の近くには切り立つ山のようにそびえる岩ばかりの島があり、あたりの岩場では船の事故が多く、「死者の海」と呼ばれていた。ある兄弟が石の塔(とう)を運ぶためにこの海にさしかかると、船は難破して亡霊(ぼうれい)たちにおそわれ、やっとのことで村へもどった。その後、その島には兄弟が運んでいた石塔が建っているのがわかり、村人たちがこの海で亡くなった人たちの供養(くよう)を行うと……
- 第35話琵琶の名手と水の姫「逢坂の関清水 蝉丸物語」竜宮城(りゅうぐうじょう)に住む豊玉姫(とよたまひめ)は、にぎやかな逢坂関(おうさかのせき)に行ってみたいと思い、カメに化けて川を上り、琵琶湖(びわこ)にたどり着いた。そこで出会った旅の神、猿田彦(さるたひこ)にたのまれて、逢坂関で旅人たちを見守った。さらに、美しい音色で琵琶(びわ)を演奏する蝉丸(せみまる)も、「音曲・芸能の神」としてまつられることになり……
- 第36話影ワニ島根県太田市ではサメのことをワニと呼び、岩場のどうくつにすむ「影(かげ)ワニ」というおそろしい魚をおそれていた。影ワニは風や波の静かな日に出ると言われ、「なぎの日に漁に出てはならない」というおきてが作られた。そのおきてを破って海に出ると、大漁になるかわりに、影ワニにおそわれてしまうのだった。村人の言うことをきかずになぎの日に船を出した若者が、影ワニが現れた時に板を投げこんで自分の影を消すと……
- 第37話海の姫宮の旅昔、瀬戸内海(せとないかい)に船の往来が増えだしたころ、海の安全を見守る神様である市杵島姫(いちきしまひめ)が、神社を築くために旅に出た。とちゅうで、岩国の浜(はま)の美しさにひかれて、着がえを行ったり、化粧(けしょう)をしたりして、旅のつかれをいやした。そして、にじ色にかがやく雲がかかる安芸(あき)の宮島に神社を構えて……
- 第38話このしろばあさんおだやかな漁村で、漁師たちは豊かな海のめぐみに感謝しながらくらしていた。ある日、たくさんとれたこのしろを食べながら浜辺(はまべ)で酒を飲んでいると、「このしろほしやぁ」「このしろ返せ」と言いながら、おそろしい顔でこのしろをねだる老婆(ろうば)が現れた。漁師たちは神様にいのり、のちに、なくなった命をなぐさめる供養塔(くようとう)を建てて……
- 第39話大猿島と小猿島愛媛県(えひめけん)の由良(ゆら)半島では、潮の流れが速いおかげで、おいしい魚や貝がたくさんとれた。昔、ここにサルの親子がすんでいたが、子ザルが足をすべらせて海に落ち、それを助けきれなかった母ザルの悲しみが悪霊(あくりょう)となって、海でいたずらをするようになった。話を聞いた神様はかわいそうに思い、親子のサルを島としてまつり……
- 第40話八幡宮の神輿高知県の須崎(すさき)には、海の豊かさをもたらしてくれる八幡様(はちまんさま)とその神輿(みこし)を大切にする人々がくらしていた。ある時、大津波(おおつなみ)におそわれて、大切な神輿が海に流されてしまった。神輿は太平洋をただよって伊豆(いず)まで流れつき、西伊豆の漁師たちが神輿をまつると豊漁となった。村人は神輿をむかえにいき、もどるかもどらないかをおみくじで問うと、神様は……
- 第41話長者と河太郎昔、松浦(まつうら)市の青島は3つの島に分かれていて、島民たちは行き来に苦労していた。この島々をひとつにするために、長者が工事を計画したが上手くいかない。こまった長者が神様に相談したところ、じゃまをしているのは河童(かっぱ)の河太郎(がたろう)一族で、頭(かしら)に会って話してみることをすすめられる。長者は頭をつかまえて工事を手伝ってくれるようにお願いすると……
- 第42話琴姫の松琴姫(ことひめ)の松と呼ばれる、風がふくと琴のような音がする松があり、村の人は漁に行く前に海の安全を願って手を合わせていた。ある日、琴を持つ娘(むすめ)の乗った船が流れ着き、動けなかった娘は人々の手当てによって元気になった。この村が津波(つなみ)におそわれた時、娘はその琴の力で津波をしずめ、浜辺(はまべ)には娘のくしだけが残されて……
- 第43話島の天狗さま北海道の天売島・焼尻島(てうりとう・やぎしりとう)の漁師、太吉(たきち)の舟(ふね)が急に動かなくなり、底にあなが開いてどんどん水が入ってきたが、岩にはい上がると舟は元のようにうかんでいた。となりに住む与助(よすけ)も山へ木を切りに行って、ふしぎなことがあったという。こまった2人が巫女(みこ)に相談したところ、それは島に住む天狗(てんぐ)の意地悪だという。しばらくすると、助っ人の大きなカメが岸へ寄ってきたので、島民たちは天狗のいる森へと案内した。天狗はおこり出し、島は三日三晩大あらしになったが、カメも負けずに天狗の住む太いオンコの木にたどり着き、力任せにそれをゆすると……
- 第44話かんだ蟹外ヶ浜(そとがはま)で宿を営む三吉(さんきち)は、連れとはぐれたという絵かき風の男を宿にとめた。数日がたって宿代のことを切り出すと、男がお金を持っていないとわかり、男は「金がはらえない代わりにできることをしたい」と、馬のわらぐつに墨(すみ)をつけて紙の上におしつけ、さらに小さな筆を持ってさらさらとかきこむと、あっという間にかにの絵が完成した。その上、男はかにを海に帰すといい、海水にゆらゆらと紙をゆらすと、なんと紙からかにがぬけ出てゆっくり海に泳いでいった。以来、毎年春になると……
- 第45話神割り岩昔、志津川(しづがわ)の戸倉寺浜(とぐらてらはま)と北上の十三浜では、村境の争いが絶えなかった。ある年、不漁が続いて食べるものにもこまっていると、村境あたりに大きなクジラが打ち上がった。両方の村人がおたがいに自分たちのものだと言い張り、争いがはげしくなってきた時、稲妻(いなずま)が走って大きな音がし、クジラの近くの岩に雷(かみなり)が落ちて割れ目ができた。村人たちは、神様からの「争いをしないで仲よく分け合え」という教えであると理解して……
- 第46話黒神と赤神の戦い昔、出羽の男鹿(おが)には赤神という心やさしい神さまが、南部の十和田湖には美しい女神が、津軽(つがる)の竜飛(たっぴ)には黒神というあらあらしい神さまがいた。黒神と赤神は女神をわがものにしようと戦いを始めたところ、黒神の勢いが上回り、赤神は男鹿にのがれて「空寂(こうじゃく=くじゃく)の窟(いわや)」という岩穴に姿をかくすことに。しかし、女神は戦いに負けた赤神に同情して「空寂の窟」に移ったので、黒神は天をあおぎ……
- 第47話トドの恩返し昔、心やさしい福太郎(ふくたろう)という漁師がいた。ある日、漁に出た福太郎はおおぜいの子どもたちが小さいトドをいじめているところに出会い、助けて海にはなしてやった。何日か過ぎたころ、福太郎が漁に出ると、舟(ふね)のそばに子ども連れのトドが現れて、「先日は子どもを助けていただいてありがとう。ときどき烏帽子(えぼし)群島の岩かげに行ってみてください」と言った。岩かげのくぼみの中には魚がひしめいていて……
- 第48話鹿狼山の手長明神新地の海辺に住む長吉(ちょうきち)という男の子は、初めて父親の舟(ふね)で海に出たときに、一番高く見える鹿狼山(かろうさん)を目印に岸にもどればいいことを教えられた。鹿狼山には、昔々、手長明神とよばれる手の長い神様が住んでいて、白い鹿と白い狼(おおかみ)をおともにして、ここの生きものや人々のくらしを見守っていた。長吉が大きくなって、うでのいい漁師になっても、海からもどると、海のめぐみと無事に帰ってこられたことに感謝をわすれず……
- 第49話雪どけ塚の白ヘビ昔、夏見城というお城を囲む土塁(どるい)の近くに「雪どけ塚」と呼ばれる不思議な小高い塚(つか。土がもり上がっているところ)があった。その上にはりっぱな松の木が生えていて、根元の大きなあなに住む白ヘビが、夜になると松の木の決まった位置に姿を現した。その光る目の美しさとやさしく気品のある姿を、村人たちはおそろしさもわすれてうっとりとながめていた。ある日、漁に出ていた2人組の漁師の舟(ふね)が急なあらしにまきこまれた。すっかり沖に流されてしまい浜(はま)にもどる目印をなんとか見つけようとしていたそのとき、はるか遠方に青い光を見つけた。その光を白ヘビの青い目だと信じて死に物ぐるいでかいをこぎ続けた2人は……
- 第50話千住大橋と大亀江戸時代のはじめ、大変な暴れ川だった隅田川(すみだがわ)に橋をかけるように、土木工事の名人が任命された。川には主といわれる大亀(おおがめ)がすんでいて、その住みかがちょうど橋をかける付近の川底にあったので、くいを打ちこむのがうまくいかなかった。そこで、その場所をさけてみたところ、さほどの苦労もなく打ちこむことができた。ずらした分だけ橋脚(きょうきゃく)のはばが広くなって、見た目に不ぞろいになったものの、千住大橋が完成した。その後も、たまに舟(ふね)が橋の下でひっくり返ると「大亀様がおこってそうした」などといわれたが……
- 第51話鯨神輿海老江(えびえ)に住む彦兵衛(ひこべえ)という船頭が、ある夜、夢の中で「沖の深みに大きな獲物(えもの)がすんでいる」と神様のお告げを受けた。網元(あみもと)の清与衛門(きよえもん)も同じお告げを受けたと言い、2人で海の深いところを調べてみると、大きな鯨(くじら)が見つかった。鯨はこの海で800年生きてきたが、命が燃えつきようとしている今、飢え(うえ)や水害で苦しむ村人のために、体を役立ててほしいと言う。そこで、村中の男女や近くの村々が力を合わせて鯨を引きあげて……
- 第52話蛸神さまその昔、三郎助(さぶろうすけ)という信心深いじいさまが住んでいた。ある夜のこと、三郎助の夢に八幡(はちまん)様が現れて、「じいさまは大変信心深いと聞くが、わしはお前のところへ行くぞ」とお告げがあった。次の日の朝、「もったいないことじゃ」と海岸で待っていると、八幡様は大きな蛸(たこ)に乗り、あいの風(海から陸にふく北東の風)にふかれてやってきたので、三郎助は八幡様を大切にかまどの上におまつりした。ある年、村が大火にみまわれたときのこと、三郎助の家の上に大蛸がかぶさって火が燃え移るのを防いで……
- 第53話西小川十一面観音菩薩常福寺観音堂の十一面観音菩薩(かんのんぼさつ)は、修行の旅で福井に来ていた行基が夢のお告げによってほり上げた観音さまで、村人から親しまれ、深く信仰(しんこう)されていた。この村の漁師・三郎太(さぶろうた)もまた信仰心のあつい若者で、漁に出る前には必ずお参りしていた。ある日、三郎太は漁の最中に急なあらしにまきこまれて沖に流されてしまった。一心に観音さまに念じると、海はまたたく間に静まり、白い帆(ほ)の舟(ふね)が近づいてきて観音さまが北へ北へと導いてくれ……
- 第54話まりつき唄甲州(現在の山梨県)の呉服(ごふく)屋に仲のいい姉妹がいて、ある年、豊年を祝って2人で身延山(みのぶさん)もうでに出かけることになった。明け方船着き場に着いて、歩きつかれたこともあって先は舟(ふね)で行こうと2人は乗りこんだが、若い船頭は不慣れなのか、手つきもぎこちないものだった。一里半ほど進んだとき、「ここはあぶない天神ヶ滝(たき)よ」と言う船頭に、姉は「いますぐ舟をとめて」と必死でお願いしたが、「こんなところじゃとめられないよ」とつき放されたとたん、あっという間に舟は波にのまれ、姉妹は川に投げ出され……
- 第55話善知鳥峠めずらしい海鳥の善知鳥(うとう)の巣を見つけた陸奥(むつ=今の東北地方の一部)の国の猟師(りょうし)である弥七(やしち)は、親鳥の声をまねてひな鳥をおびき寄せ、つかまえた。昔は善知鳥を主君におくったり神前にそなえる風習があり、弥七はひな鳥を主君におくるために都へ旅立った。親鳥は悲しんで鳴きながら空を飛び回り、ついてきた。東山道を進み、信濃(しなの=今の長野県)へ入ったころには秋も過ぎて冬になっていたので、親鳥はすっかりつかれきって力つきてしまった。雪の上で善知鳥を見つけた里人は……
- 第56話奥浜名湖の鵺伝説800年ほど昔、二条天皇(てんのう)が不思議な病気にかかった。それは鵺(ぬえ)という、頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、しっぽはヘビからなる化け物のしわざと考えられていた。その化け物をやっつけるために、弓の名手の源頼政(みなもとのよりまさ)とその家来、また遠江(とおとうみ=現在の静岡県西部)の住人である猪鼻早太(いのはやた)に命令がくだされた。はげしい戦いの末、猪鼻早太に打ち取られた鵺は四つに切断され、猪鼻湖の周辺に落ちて……
- 第57話海女のトモカヅキ鳥羽・志摩(とば・しま)の海では、2000年前の大昔から、女性が海にもぐってアワビや海そうなどをとってくらしを支えてきた。あるとき、早く一人前としてみとめられたいとがんばる若い海女(あま)2人が、もう少しやれば大きなアワビがとれるからと、止める漁師の忠告も聞かずに漁を続けた。すると、その1人の前に深い海の底からよく似た格好の海女がすっと現れて、手招きをした。手には大きなアワビを持っていたので、思わず手をのばすと、とたんに海の底へと引きずりこまれてしまった。それはおそろしい海の妖怪(ようかい)「トモカヅキ」だったのだ。仲間の海女も同じように……
- 第58話しこぶちさんいかだ師のしこぶちさんが、小さな息子をいかだに乗せて川を下っていると、岩に当たって立ち往生してしまった。ふと見ると、河童(かっぱ)の川太郎(かわたろう)が息子を川底に引き入れようとしていたので、しこぶちさんはこの河童をこらしめた。川太郎が謝ったので、しこぶちさんは許し、再び川を下っていったが、また現れてじゃまをした。しこぶちさんはおこって川太郎を打ちのめそうとしたが、息子にたのみこまれて許すことにして……
- 第59話別当の潮淡路島(あわじしま)にある観音寺の別当ぼうさんに飼われている犬が、毎日高台から潮の流れをみていた。流れは速いときもおそいときもあり、特に潮の速い日が月に一度あることに気づいた。犬は海岸に打ち上げられた板きれをくわえて流れにほうりこみ、高台へかけ上がってながめるのを何度もくり返し、漁師たちは何をしているのか不思議に思っていた。ある日、犬は流れる板きれにとび乗ってどんどん潮に流されていき、漁師たちはおどろきあわてたが、ついにあきらめてしまった。ところが、数日たって村の漁師が陸伝いに対岸の堺(さかい)の町へ出たとき、その犬が現れて連れ帰り……
- 第60話大山の阿弥陀さま伯耆(ほうき)の国の大山(だいせん)から流れる川の河口で漁をしていたタツは、ある夜、海に光るものを見つけた。漁師たちが大きくしっかりした網(あみ)を作り、海に入れて引くと大きなつりがねが上がってきて、内側には阿弥陀如来(あみだにょらい)像があった。村人たちは、上流から流れてきたにちがいないと、つりがねと仏像を大山寺に寄進した。おぼうさんたちは、丈六(じょうろく。立った像なら高さ1丈6尺=4.8メートル、すわった像で高さ8尺=2.4メートル)の阿弥陀如来像を造り、海から上がった仏像をその首にあたる部分の中におさめ、お堂に安置した……
- 第61話きゅうりの神さまと山辺神社江の川(ごうのかわ)のそばに幸助という若者が病気の母親とくらしていた。ある日、幸助がつりに出かけると思う以上に魚がよくつれたが、「川のめぐみはみんなのもの」という母の言葉を思い出し、よくばらずに帰路についた。すると、ピカピカ光るお宮のような箱をのせた不思議なきゅうりが川上から流れてきて、開けてみると中には神様が……。2人はそれをおまつりして、毎日一心におがみつづけると母親の病気はすっかりよくなった。そして、村の人達と力を合わせてお宮を建てなおし……
- 第62話百貫島物語昔、近江(おうみ)の武将(ぶしょう)が安芸の宮島へのお参りの帰り、暴風雨にあって代々伝わる家宝の刀を海に落としてしまった。鞆(とも。現在の福山市の港町)の漁師たちに「金を出すので海にしずんだ刀を取ってきてほしい」とたのんだが、この海にはサメが出るため、だれも行こうとしなかった。「鞆の漁師はおくびょう者ばかり。情けないやつらだ」とののしったところ、漁師のなかから一人の若者が、「鞆の漁師の名がきずつけられては引っこんではおれん」と名乗り出た。若者は海に飛びこみ、刀をくわえてうかびあがってきたが、刀をわたすと……
- 第63話鳴門の太鼓昔、鳴門の海で潮(しお)が満ちてくるたびに太鼓(たいこ)のような音がドーン、ドーンとひびいてきて、みんな気味悪がっていた。若い漁師が様子を見にいくと言って海へ飛びこみ、どんどんもぐっていくと、かべのような物につき当たった。よじ登ると上は平らになっていて、乗ってみると体がフワッとういて、思い切り足でふみつけるとドーンと鳴り、まるで海の中にある太鼓のよう。調子に乗ってふみつづけているうちに表面の皮が破れ、海水がうずをまきながらものすごい勢いで流れこんで……
- 第64話地蔵が浜ある年のこと、ひどいあらしが何日も続き、川の水があふれて家も田畑もおし流されてしまった。人々が一心に神仏にいのりつづけると、大きな木のようなものが海岸に流れ着いた。それはとても大きなお地蔵(じぞう)さまで、丘(おか)へ引き上げると、不思議なことにそれまであれくるっていたあらしがおさまっていった。村人は大喜びし、このありがたいお地蔵さまをどこかのお寺におまつりしようと考えたが、動かそうとしてもびくともしない。おぼうさんが問いかけるようにお経を唱えると、お地蔵さまは北に向かいたいということが分かり、北に向かって動かしてみると……
- 第65話海に沈んだ鬼昔、豊かな漁場がある久礼(くれ)の浜(はま)の山のほうに、おだやかな赤鬼(あかおに)の親子が住んでいた。浜の村人は、鬼の親子にカツオをおそなえし、仲よくくらしていた。ある年、海があれる日が続き、漁に出ても思うようにカツオがとれず、波で船がしずむこともあった。村人たちの深い苦しみやなげきを知り、鬼は村人たちのためにと、金棒(かなぼう)の両側に二つの大岩をさして持ち上げ、大波を止める決意をした。子鬼は浜に残ることを聞き入れず、親鬼は子鬼を岩にのせてあれくるう海に入り、ふんばりながら海の中を進んで2つの岩をしずめ……
- 第66話琴の海の天女彼杵(そのぎ)の村に仲のいい3人の親子が住んでいたが、むすめは両親をはやり病で一度になくしてしまった。毎日泣いていたむすめは、気にかけていた天帝(てんてい。天にいる神)の計らいで天女として天上でくらすことになり、だんだん元気を取りもどしていった。夏の夕ぐれ、彼杵の美しい景色をながめていたむすめは、やさしかった父と母のことを思い出してさびしい気持ちになり、下界におり立った。手にしていた母の形見である琴(こと)をひきはじめると、その美しい音色はいつまでもひびきつづけ……
- 第67話お倉ヶ浜とお金ヶ浜別々の浜辺(はまべ)でハマグリをとってくらしている「お金(おかね)」と「お倉(おくら)」という2人のむすめがいた。ある日、どこからかボロをまとった旅のおぼうさんが現れ、お金に「ハマグリを分けてもらえないか」と声をかけると、「かごの中は石ころだよ!」と言って、ぷいっと横を向いてしまった。お金が家に帰ってかごを見ると、とったハマグリは本当に石になっていた。一方のお倉はおぼうさんに声をかけられると、わずかにとれた自分と母親の分のハマグリを差し出した。おぼうさんは情け深いお倉に感謝して、仏の導きがあることを告げ……
- 第68話ムイとアワビの合戦昔むかし、小さな島が浮かぶ海の底にムイ(オオバンヒザラガイ)とアワビという貝が住んでいました。ムイとアワビは仲が悪く、神様もほとほと困り果てていました。「おまえたちは元々いとこ同士で先祖は同じなのだ。いいかげん喧嘩をやめなさい。仲良く付き合っていかないことには、どちらかが姿を消すことになる」という神様の言葉もお互いの耳には入らないようです。そして神さまの留守の間にまたまた喧嘩をはじめ、仲間を呼んでの大合戦がはじまりました。戻ってきた神さまは見るに見かねて……
- 第69話善知鳥安方むかし陸奥の国に身分の高い善知鳥安方(うとうやすかた)という人が無実の罪で流刑となってやってきました。その子どもは遠く南の果てに流され、親子は悲しい別れをしていました。安方は村人たちに魚のとり方や耕作、読み書きを教え、村人たちから慕われる存在となりましたが、わが子を想い涙を流し続けていた安方は、ついに異郷の地で病死してしまいます。村人たちは安方の願い通り彼を南の国の方角へ向けて大切に葬ると、安方の墓の周りに見たことのない黒い鳥が現れ……
- 第70話海から上がった観音様母親想いの漁師、又七は三石崎の沖に網を投げ入れましたが、何かに引っかかり、引き上げることができません。二人暮らしの母親に魚を届けられないことに又七はがっかりしていました。その夜、又七は網が絡まって苦しんでいる金の馬に乗った観音様の夢をみました。夢の中で観音様が又七に「私は田代島に上がり、みんなの幸せをかなえたいが、観音堂がなければ陸地に上がっても住む場所がない。だからお前が観音堂を建ててくれないか」と語りかけました。又七は三日三晩をかけて立派な観音堂を建てました。堂が完成したその夜……
- 第71話鳥の海かつて横手盆地は広大な湖でした。ある日、山を越えて横手にやってきた明永長者(みょうえいちょうじゃ)と明保長者(みょうほちょうじゃ)の兄弟。明保長者は体調を崩し、村娘のお世話になります。弟がすっかり元気になると、兄弟はとんでもないことを考えはじめました。広い湖の水をすべて海へ流して、そこを大きな平野にしようというのです。この兄弟はいったい何者なのでしょうか。そして、本当にそんなことができるのでしょうか……
- 第72話鮭の招く石昔、鳥海山の麓に永泉寺(ようせんじ)という古い山寺があり、寺の側を滝渕川(たきぶちがわ)という川が流れていました。季節が秋になると、寺に住み着いたどんくさそうな猫が毎日のように鮭をとってくるようになりました。不思議に思った和尚が川へ行ってみると、鮭が川面を埋め尽くすほどにあふれかえっているではありませんか。原因はどうやら川の中に置かれていた石にあるらしく、この石に鮭がまとわりついて離れないのです。その不思議な石が何かの役に立たないかと和尚が考えていると、話を聞いたある村の漁師が訪ねてきて……
- 第73話鎌原観音堂石段のものがたり浅間山は大昔から噴火を繰り返している活火山です。天明三年、大噴火を起こした浅間山から、黒煙とともに大量の土石なだれが流れ下り、麓にある鎌原村を飲みこみました。多くの村人が土石なだれの犠牲となり、助かったのは高台にある鎌原観音堂に駆け上るなどした人々だけでした。大量の土砂は、沿岸の家や田畑を飲み込んだほか、河川の氾濫を引き起こし、浅間山から遠く離れた下流地域にも大きな被害をもたらしました。その後、近隣の村の有力者たちが復興に立ち上がり……
- 第74話寒川神社と獅子頭千葉県にある寒川神社は、寒川比古命(さむかわひこのみこと)、寒川比売命(さむかわひめのみこと)、相殿として天照大御神(あまてらすおおみかみ)の三神を祀り、古来から海上交通の霊験あらたかな神社です。昔むかしのある年、一年に一度起こるか起こらないかという嵐がやって来ました。数日が経ち嵐は去り平穏な日常が戻ったかに見えましたが、その後魚がパタッといなくなりました。その代わりに漁師が投げ込んだ網に不思議な獅子頭がかかりました。その珍しさから人々は獅子頭を神明社に祀りましたが、それと時同じくして再び海が荒れ始め……
- 第75話龍神と黄金の太刀今を遡ること700年もの昔、鎌倉討伐軍の武将・新田義貞は上州、今の群馬県から時の幕府の地、鎌倉へと軍を進めておりました。しかし、三方を山に囲まれた鎌倉の地形と、幕府軍の迎撃に新田軍は苦戦を強いられました。義貞は中央の指揮を弟の脇屋義助に任せ、極楽寺坂方面に向かい、稲村ヶ崎の海岸を渡って鎌倉まで一気に攻め入ろうとしましたが、波打ち際は切り立った崖となっており、潮が満ちている間は渡れません。そこで、義貞は持っていた黄金の太刀を掲げ、海の龍神に潮を引かせるように祈り、太刀を崖から海へと投げ入れると……
- 第76話与茂九郎池雨晴海岸(あまはらしかいがん)にほど近い太田村には、昔から四つのため池があり、その中で最も大きいものは、与茂九郎池(よもくろいけ)と呼ばれていました。水場の少ない太田村では、ため池が村人にとってかけがえのない水源でした。日照りが続き米が実らない年には、はるばる信州の戸隠大明神の池まで馬に水がめをのせて水を貰いに行き、雨乞いをして雨を降らせてもらうことでようやく米作りができます。村人たちは池のほとりに祠を建てて、美しい弁天様を祀っていましたが、あるとき、この村に住むおかみさんがふと池の水面を見ると……
- 第77話お夏のがんどむかしむかし、加賀橋立にお夏というたいへん孝行な娘が住んでいました。父は早く死に別れた上、母も病身だったので、お夏は毎日海に出て1日に100個のサザエを採って生計をたてていました。その日もお夏は、海に潜ってサザエ採りに余念がなく、1つ、2つと採って99まで採っていきました。しかし、あと1つがどうしても採れず、お夏は海中をあちこちとサザエの居そうな所を隈なく探しました。母の喜ぶ顔が見たいと思ったお夏は、海の奥深くへと進み続け、ついには、誰も入ってはいけないといわれるがん洞の中へ潜っていき……
- 第78話弦間八兵衛と鮫むかし甲斐国(山梨県)に五人がかりで張った弓をも引くことができる弦間八兵衛正吉という弓の名人がいました。 あるとき八兵衛が駿河国(静岡県)から出航したところ、海中から一匹の鮫が現われて船の進路を阻みました。誰か一人が鮫の犠牲にならなければいけないという、船の習わしに選ばれたのはなんと八兵衛。鮫に喰われてたまるかと怒った八兵衛は自慢の弓を持って、狙いすました一撃でその鮫を射抜き、見事に撃退しました。その後、八兵衛が役目を済ませた帰り途、その近くの浜辺を通りかかると白骨化した大きな鮫を見かけ……
- 第79話うしろむき弁天ものがたり長野県の諏訪湖から静岡県浜松市まで流れる天竜川は、大雨で毎年のように川筋が変わるため「暴れ天竜」と呼ばれていました。天竜川の弁天岩には「弁天様」が祀られており、人々の信仰を集めていました。その領有をめぐり、長きにわたり島田村と対岸の虎岩村で争いが続いていましたが、江戸幕府の裁きもあり、弁天様は島田村のものとなりました。その後、島田村の人たちが弁天様へお参りに行くと、不思議なことに弁天様は後ろを向いてしまいます。何度直しても後ろ向きになってしまいます。困った村人が庄屋に相談したところ……
- 第80話遠州今切の出世ほら昔むかし室町時代に遠州灘で起きたお話です。あるところにふたりの夫婦がいました。そこに奇妙な声がきこえてきました。不思議に思っていたところ、突然、山がゆれだし、岩の中からほら貝が飛び出してきました。なんとそのほら貝は三千年ものあいだ、岩の中にいたのです。長い年月を経て海に飛び込んだほら貝は喜びにみちあふれ、その身を海の流れに任せて浜名湖にたどりつきました。この時、ほら貝は空高くとびたいと強く願い、竜に変身し……
- 第81話観音正寺の人魚伝説むかしあるとき、聖徳太子が琵琶湖に釣りをしにいらっしゃたときのことです。釣り上げたのは人とも魚ともいえない姿の人魚でした。人魚は前世で人間の漁師だった頃、贅沢をするために生活に必要な分以上の魚をとり、売れ残った魚は捨てるなど、無益な殺生を繰り返した結果、その業として魚の姿に変わってしまったというのです。今では、かつていじめてきた魚たちに責められ、つらい思いをしている人魚は、聖徳太子になんとか成仏させてほしいと懇願するのでした。人魚が現れるのは不吉なことが起きる前兆だと考えた聖徳太子は……
- 第82話蟹のふんどし佐治の山奥に住んでいる若者が、海沿いの村から嫁をもらいました。ある冬の日、嫁の実家から招待の手紙が届きましたが、普段よそへ行ったことのない田舎暮らしの若者は、行儀作法について両親に聞くことにしました。父親は「浜の家ではこの時期、蟹がごちそうに出るので、まずふんどしをはずして食べるのが作法だ」と言い、母親は「熱い茶が出でたらフウフウ吹いては行儀が悪いので、たくあんを入れてかきまぜると良い」と言います。若者はうんうんとうなずき、出掛けました。嫁の実家に着くと熱いお風呂や、蟹のごちそうが振舞われますが……
- 第83話ゆき姫物語昔、田布施の離島、馬島に久左衛門という渡し守が住んでいました。あるしけの夜、寝間から音が聞こえてきて襖がひとりでに開くと、隅に娘が座っていました。筑前大宰府の左近衛中将大伴成親の娘、ゆきと名乗るこの娘は、自身が今、刎島(はねしま)沖の海の底にいるという不思議なことを語り始めました。そして、ゆき姫は久左衛門に三つのお願いをしました。一つ目はゆき姫の遺髪と櫛を父親に渡してほしい、二つ目は遺髪を許嫁に、三つ目の願いはお墓を刎島の頂きに建ててほしいというものでした。哀れに思った久左衛門は、翌朝、ゆき姫がいるという刎島沖へ船を出し、網を入れると……
- 第84話燃えていたお大師さん海部の下灘の漁師がひとりで夕暮れの海に出ていると、急に海が荒れはじめ、あっという間に波にさらわれて流されてしまいます。「なむだいしへんじょうこんごう……」漁師は、弘法大師に一心に祈りました。 ふと顔をあげると波の間にかすかに赤い火のようなものが見えました。漁師は決死の覚悟で嵐の海を泳ぎ、荒磯の上で火が燃えている岸にたどり着きます。 しばらくすると夜が明け、風雨もおさまった頃に目覚めると、赤々と燃えていたはずの火はなく、小さな石仏が転がっていました。よく見るとその石仏の顔は……
- 第85話猿タカ合戦物語北山曽根の沖にはサルが住む「猿子島」、タカが住んでいる「鷹島」という二つの島がありました。猿子島は木々が生い茂り、磯にはハマグリがどっさりとありました。鷹島に住むタカは気が荒く、その凶暴さゆえにとうとう鷹島の磯には魚が寄りつかなくなってしまいました。そうなると、タカたちの次なる標的は猿子島です。サルを見ると 片っぱしから、鋭いくちばしで頭をつつきます。サルたちも懸命に戦いましたが、鋭いくちばしと自由に飛び回れるタカにはかないませんでした。サルの食べ物はとられ、ハマグリも魚も持っていかれてしまい……
- 第86話河童の恩返しある夜のこと、高山城の殿様が帰路についていると、一匹のカッパが殿様を驚かせようと飛びかかりました。しかし、反対に返り討ちにあってしまいます。カッパは鳴き声をあげながら「何でもするので、お助けください」と命乞いをしました。 「それならば…」と殿様は、海の警護をするようカッパに頼みました。河童の海の警護のおかげで海の守りが強化され、しばらくは穏やかな日が続きましたが、ある飢饉の年に、とうとう戦いが始まってしまいます。人間同士の争いに河童を巻き込むこともないと、別れを告げる殿様にカッパは……
- 第87話ナギの木に助けられた漁師むかし、海上安全の波切り不動のお堂のそばにナギのご神木が立っていました。あるとき、金二という漁師が、仲間の松吉と漁に出掛ける途中、雲行きが怪しいことが気にかかり、ご神木にお祈りをしてからいくことにしました。金二が手を合わせていると、折れかかったナギの枝を見つけます。金二は持っていた釣り糸で枝を補強してやりました。その後、漁に出た二人でしたが、沖合で突然の嵐に遭遇してしまいます。船は嵐に呑まれて転覆し、一緒だった松吉は海の底に引きずり込まれてしまいました。信心深い金二は放り出された海の中で一心に祈ると……
- 第88話宗像三女神と沖ノ島昔々、天照大神(あまてらすおおかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)との契約(うけい)によって、田心姫神(たごりひめのかみ)、湍津姫神(たぎつひめのかみ)、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)、の宗像三女神がお生まれになりました。天照大神は三女神に対して神勅を下し、市杵島姫神は九州本土の辺津宮、湍津姫神は大島の中津宮、田心姫神は沖ノ島の沖津宮に降り立ち、祀られるようになりました。航海の安全と、歴代の天皇を助ける守り神となったのです。宗像三女神を代々守ってきた宗像の海の民から受け継がれ、現在も守り続けられている思い、お祭とは……
- 第89話親子くじらの弁天さま参り江戸時代の終わり、玄界灘を通る鯨を捕る呼子の鯨組はたいそう活気がありました。その中でも、最も腕の立つ鯨捕りは「羽差(はざし)」と呼ばれ、鯨に乗り移ってとどめをさす銛打ちの名人でした。 ある日、羽差の常七の枕元に一頭の鯨が現れて「今から子鯨の七日のお礼に弁天様に参ります。お参りが済むまでは見逃してください」と常七に頼みました。 目覚めた常七は、急いで浜に出てみました。すると浜で夢に出てきた鯨そっくりの親子鯨が射止められていたのです。 常七は、気の毒なことをしたと思い、とぼとぼと家路につくとそこには……
- 第90話神さまの田びらき昔、今里に金木黒太郎と大島という二人の神様が住んでいました。ある時、島の神様の寄り合いで、黒太郎が「この広い浅茅(あそう)を田んぼにしないか」と持ちかけます。しかし、「そんなことできるわけがない」と馬鹿にされてしまいます。 悔しい黒太郎は「それなら今夜のうちに仕上げてしまうぞ」と決心します。すると、そこに大島が加わってくれました。 牛を使って浅茅を耕す作業は順調に進みましたが、そこに邪魔をする神様が現れました。 邪魔をする神様の仕業で、夜中なのに「コケコッコー」とけたたましい鶏の鳴き声が響きます。その鳴き声に牛は驚き……
- 第91話佐伯の船霊さまむかし一隻の船が難破しました。村人たちは厄介ごとに巻き込まれるのは御免と、見ないふりをしようとしましたが、乗組員が女性というのを知り、念のために様子を見に浜へ出ていきました。すると浜には女性…ではなく女装をした漁師が待ち構えていたのでした。なんとか話だけでも聞いてもらおうと漁師たちは、船霊さまを取り出し村人たちの前に置きました。船霊さまとは、船大工が船を新造したときに納める神さまのことです。そのご神体は、地域によって様々ですが、五穀、銭、サイコロ、女性の毛髪を入れるのが一般的です。さて、その使い方とは……
- 第92話直五郎さんの潜水機直五郎さんは好奇心旺盛な人でした。 あるとき、海岸沖で多くの財宝を積んだ外国の船が沈没したという話が耳に入りました。何とかして財宝を引き上げたいと考える村人に、直五郎さんは潜水装置を考案しました。 透明な油紙で大きな袋を作り、上部は水圧に耐えるように固くしました。それを頭からすっぽりかぶって首のところを紐でくくれば水が入りません。実験に協力すると名乗り出た男がそれをかぶって水に潜ると、上から数人が長い竹竿で押し付けるという仕組みでした。 いよいよ実験が始まるとさあ大変……
- 第93話オタモイ地蔵裕福な医者の娘と若い職人は身分の違いを越えて恋に落ちるが、父に引き裂かれる。娘は北前船に忍び込むが女人禁制の掟を破った船は嵐にのまれ、命がけの選択を迫られる。深い愛が導くその決断の行方は、今も海辺に残る地蔵に祈る人々の心に静かに息づいていて……
- 第94話天妃様本州最北端の大間に祀られる海上守護の女神・天妃様。江戸時代、嵐の北前船を救ったと伝わり、村人は厚い信仰を寄せてきた。夏には日本と台湾の文化が交わる行列が町を彩り、龍踊りや神輿が海上安全と豊漁を願う祈りを響かせる。その姿を見上げる人々の心に、今も女神の加護が……
- 第95話大淵の怪白鷹山の麓、旧小滝村には干ばつ時に大淵へ石を投げ雨を呼ぶ祈りが伝わる。ある夏、祈りは効かず、村人は山奥の社で水の源を守るご神木に刺さった古い斧を見つける。若者たちが力を合わせ斧を抜くと雨が降り始めたというが、その後新たに生まれた滝が竜神のしるしとして……
- 第96話織姫塚大洗町の涸沼川には「一度入ると二度と出られぬ」と恐れられる淵があった。溺れる者が現れるたび、機を織るような不気味な音が響き、人々は怪物の仕業と震える。ある日、のちの水戸藩主・徳川光圀が怪異を退けようと川へ潜ると、淵の底に“織姫”と名乗る女神が現れ、秘められた過去を語り始め……
- 第97話弘法清水太平洋で獲れる小さなアブラツノザメは「サガンボ」と呼ばれ、行商人により内陸へ運ばれていた。山と海の文化が交わる那珂川水系の蛇尾川には、昔は橋がなく渡し人に頼るしかなかったという。ある日、弘法大師がこの地を訪れ、水を求める老婆に出会い、その苦労を知った大師が杖を突き立てると……
- 第98話カミの話江戸から商いに訪れた若旦那は、秩父の山間「皆野」で塩を売り炭や反物を仕入れていた。舟旅の揺れにうんざりし二度と乗るまいと決意するが、豊かな川の恵みに心を惹かれ再び舟に乗り込む。穏やかな流れに安堵したのも束の間、思わぬ“困りごと”に巻き込まれ、舟の上で大騒動が起きて……
- 第99話海苔の起源正月の大森海岸。源義経が荒れる海を鎮め祈ったという三輪厳島神社の浜に、ある年子どもたちが黒い塊を見つける。村人が口にするとかすかな味があり、神の贈り物と喜んだという。やがて調理や保存の工夫が生まれ、黒い恵みは「海苔」と呼ばれ広まっていくが、その始まりにはまだ知られざる伝えが……
- 第100話赤い靴横浜・フランス山のふもと、小さな靴屋のショーウインドウに飾られた赤い靴を、少女雪子は毎日見つめていた。評判の靴はやがてお金持ちの家に渡るが、ほどなく戻ってくる。事情を知った職人修造はその靴を磨き、クリスマスの夜に雪子へ贈ったというが、新しい年に彼女が踏み出した先は……
- 第101話新治神社の霊火生地(いくじ)の新治村に伝わる神社には、海で迷った漁師を導いたという火柱の話が残る。ある嵐の夜、太郎の父と祖父は波にさらわれ、闇の中で行き場を失ったとき、天を突くような光が現れ村へ戻れたという。人々はそれを神の救いと語り、松明を掲げて感謝する祭りを始めたが、その炎にはまだ……
- 第102話エビス合戦能登の浜辺の村では漁のたびにエビス様へ魚を供え、大漁を祈っていた。ある若者たちがご利益を求めて隣村から像を持ち出すと、村は大漁続きに。しかし心優しい娘は胸を痛めていた。やがて実家の村が困っていると知った娘の告白で、父が命がけで像を取り戻しに向かうが、祠の中には別の像が……
- 第103話神部神社の曳舟大和の国から甲斐の国に神様を迎えることになったが、険しい山々と深い川が人々を阻んでいた。知恵を絞った村人たちは神様を船に乗せ運ぶことを思いつく。旅の途中、地滑りや嵐が行く手をふさぐが、不思議な力に守られ人々は進む。雄大な富士川を越えた先で神様が望んだものとは……
- 第104話嫁が淵深い森を流れる宮川のほとりに、母と息子が営む宿屋があった。嵐の夜に巡礼姿の美しい娘が訪れ、やがて女中として暮らすうち息子の嫁となる。家を助け、村人からも讃えられるが、息子はある日、嫁が大蛇の姿で魚を得ていたことを知ってしまう。受け入れようと呼びかけるが……
- 第105話たこあみだ地蔵日間賀島の近くで静かに漁をしていた茂二郎は、沈んだ寺跡で子ダコを助けたことから不思議な出来事に巻き込まれる。嵐にのまれ海底に沈むが、巨大な生き物に救われ浜に戻る。やがて子ダコと出会いを重ね、導かれるように長らく行方不明だった寺のご本尊へ近づいていくが……
- 第106話おまんさん琵琶湖の草相撲で勝利した若者・八鉱山に、鏡村の娘おまんはひそかに心を寄せていた。勇気を出して想いを告げると「百夜この湖を渡って通えば嫁にしよう」と告げられる。嵐の夜も雪の夜も小舟で湖を渡り続け、九十九夜を越えたその先、頼りの燈明が消え、闇に包まれた舟は……
- 第107話福姫伝説大阪湾に面した深日(ふけ)の浜に、伊予国・西条藩から流れ着いた一人の姫がいた。村人たちの温かな世話で姫は次第に元気を取り戻し、やがて深日の暮らしを気に入りこの地で生きることを選ぶ。藩からの贈り物や薬師如来像が村にもたらされるなか、姫は豊かな恵みを惜しみなく分け与え……
- 第108話海の神様入江に面した田後の村では、春になると勇壮な祭りが行われ、神輿や御船がぶつかり合い、人々は漁を休んで神をもてなした。神様は波や魚に「田後の者を助けよ」と命じ、漁は豊かになるが、ある年、掟を破った漁師が海へ出て大荒れに巻き込まれ……
- 第109話高島のおイセさん石見の国におイセという娘がいた。秋の日、沖に浮かぶ高島へ嫁ぎ、母の贈った着物を支えに働き続けるが、次第に母への思いが募る。春の凪の日、対岸へ渡ろうと決意し、着物を頭に結び荒波のなか必死に泳ぐおイセの姿は海鳥のようだったが……
- 第110話西圓寺の狸囃子日本海に浮かぶ青海島で父と暮らすお静は、市に売られていた子狸を山へ帰してやった。やがて傷ついた若侍が現れ、父と共にかくまううち二人は惹かれ合うが、追手が迫る。父は舟に二人を乗せて逃がし、残された父のもとにあの子狸が現れて……
- 第111話手島若宮神社のご神体榎瀬川で漁をしていた堅吉は、網に何度も大きな手応えを感じるが上がるのは二つの石ばかり。これは神様のお告げかもしれぬと若宮神社に祀ると、イナが面白いほど獲れるようになる。やがて社殿から産声が聞こえ、石のあいだに小さな石が加わり……
- 第112話鯛寄せ石中曽根に魚好きの庄屋がいた。漁師から「海底に白く光る石があり、鯛が群れる」と聞いた庄屋は大金を払い場所を聞き出し、石を庭へ運ばせ盛大な宴を開く。その夜、空はかき曇り雷鳴が轟き、やがて石は光を失い、庄屋の家には災いが続くようになり……
- 第113話クジラとイノシシ高知・室戸には山と海を見守る二柱の神がいた。山に棲む大きなクジラはあくびや寝返りで木々を倒し、海に棲むイノシシは泳ぎが下手で食べ物を得られず苦しんでいた。困った二柱は棲む場所を入れ替えることにしたが、やがてクジラは山を懐かしみ……
- 第114話女州と蛸平戸島の野子に住む女州は、病気の母を元気にしたいと願っていた。ある日、海辺の岩陰から現れたタコが「私の足を食べればよい」と差し出し、母は笑顔を取り戻す。しかし効果は長続きせず、女州は何度も足をもらい、最後の一本をめぐって取っ組み合いとなり……
- 第115話オマンドンの洲長洲の村で幼い息子と年老いた父を支えるお満は、祭りの日に沖に現れた中洲へ一人で渡り、夢中で貝を掘っていた。気づけば潮は満ち、村人は太鼓や笛の音に興じ誰もその危機を知らない。背負った貝を投げ捨てて必死に泳ぐお満だったが、激しい流れにのまれ……
- 第116話海幸彦と山幸彦日向の国に仲の良い兄弟、海幸彦と山幸彦がいた。遊びで道具を交換するうち山幸彦は兄の大切な釣り針をなくし、怒る兄に責められ海の神のもとへ赴く。そこで美しい姫と出会い恋に落ち、釣り針を取り戻すが、やがて不思議な玉を授かり再び兄との激しい争いが起こり……
- 第117話遠見番山の人魚海に住む人魚は人々の暮らしをうらやましく眺めていた。ある夜、陸に上がり子を産み、赤ん坊は老夫婦に拾われ、おさずと名付けられる。下半身が魚のおさずはろうそくに絵を描いて暮らし、そのろうそくは嵐を鎮める力を持つが、ある日悪人に騙され連れ去られそうになり……
海ノ民話を見る順番
- 海ノ民話(この記事)
DMM TVで配信中のシリーズは「海ノ民話」の1作品です。全117話を1話から順番に見ればOKです。
海ノ民話の声優・スタッフ
- 立川志の太郎
- 山本真由美
- 四宮豪
- 冨田泰代
| 監督 | 沼田心之介 |
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海ノ民話を見られる動画配信サービス
海ノ民話はDMM TVで見れる?
見放題DMM TVで見放題配信

| 取扱いジャンル | アニメ バラエティ ドラマ 映画 2.5次元・舞台 特撮 |
|---|---|
| 作品数 | 22万本以上 ※見放題・レンタル含む配信作品数(2026年9月時点) |
| 海ノ民話の配信状況 | 全117話・見放題 |
| 画質(この作品) | HD |
| 音声・字幕(この作品) | 日本語 字幕なし |
- アニメ配信数6,000以上
- 漫画原作の独占配信ドラマ多数
- 総配信作品数は22万本以上
- 無料体験期間もすべての機能を利用可能
- 無料体験後も月額550円
- 洋画・海外ドラマは他社より少なめ
- アプリ内から登録すると月額650円
編集部の結論海ノ民話を見るなら、月額550円で見放題・14日間無料のDMM TVがいちばんおトクです。
よくある質問
海ノ民話はどこで見れる?
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海ノ民話は全部で何話?
海ノ民話の吹替・字幕はある?
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海ノ民話が好きな人におすすめの作品
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